ワックスやスプレーは、頭皮トラブルの原因になるって本当?
私のお教室では、レッスンからしっかりとシニヨンをすることになっているのですが、ワックスは抜け毛の原因になったり頭皮によくないと聞いたことがあります。
それって本当なのでしょうか?(愛知県/16歳)
注意しなければ、トラブルの原因になることも!
バレリーナといえば、シニヨンヘアが定番のスタイルですよね。
そして、綺麗なシニヨンに仕上げる為にはワックスやスプレー、ジェルなど固めるための『整髪料』が必要になります。
しかし、『整髪料』は正しく理解して使用しなければ『頭皮トラブル』の原因に繋がります
ワックスやスプレー、ジェルなどの整髪料は、『髪を固める事』『髪をコーティングすること』が目的なので、基本的に油分やコーティング成分が配合されています。
これらは毛穴に入り込み、きちんと取り除かなければ頭皮の毛穴を詰まらせてしまう原因となります。
オイルや、整髪料の油分、皮脂などすべてに言えることですが、『毛穴が詰まる』というのは頭皮や毛髪にとって良い状態とはいえず、フケやかゆみなど様々な頭皮トラブルの原因となります。
『毛穴が詰まる』というのは、つまりは呼吸ができなくなることです。
人が呼吸をしないと生きてはいけないように、頭皮も毛穴が詰まってしまうと、
炎症をおこしたり、頭皮の健康を保てなくなる原因となります。
本来の健康な髪・頭皮であれば、程よい油分と水分がある状態で、すくすくと上に伸びていくのですが、頭皮の毛穴が詰まってしまうと伸びることが出来ないため、そこで成長が止まってしまうことも。
また、詰まりをそのままにしておけば入り込んだ油が酸化してしまい、フケやかゆみの原因にもなります。
整髪料は根元にはつけてはいけないというのは、おそらくご存じの方が多いと思うのですが、実際はついてしまっている方が多いです。
その時に気をつけていても、こすれたりして頭皮に直接ついてしまう場合もあります。
特に、スプレータイプなどは思っている以上に拡散しています。
美容室ではエアコンが壊れてしまうことがよくあるのですが、これも「スプレー」によるものと言われています。たとえエアコンと離れた場所でスプレーしていても、成分がそこまで舞っているということです。
だから、頭皮やその周辺の肌にはやはり整髪料が吸着してしまっています。
特に、バレリーナの方はしっかり固める必要があるため至近距離からつけている方が多いと思いますので、整髪料による頭皮の毛穴詰まりには注意が必要です。
本当であれば、頭皮にとっては負担のかかる整髪料はあまりつけないほうが良いのかもしれません。しかし、バレリーナなど仕事柄つける必要がある人はたくさんいますよね。
そこで、整髪料を使用した場合に気をつけてほしいのが『シャンプーできちんと落としきること』です。
ほとんどの方は、ご自身が思っている以上に整髪料を落としきれていない場合が多くあります。
また、整髪料を一生懸命落とそうとするあまり、洗浄力の強すぎるシャンプー剤を大量に使用するのも問題です。
実は、シャンプー剤自体もきちんと落としきれていない人が多く、
それが刺激の強いシャンプーであればあるほど頭皮トラブルの原因に繋がります。
さらに、つるつるした手触りにしたいからと、コーティング成分が含有されているトリートメントをつけてあまり流しきらないで残す、などの行程をとると頭皮環境にとって悪循環となってしまいます。
よく『しっかりとシャンプーをしているのに、フケが凄いんです』という相談を受けますが、話を聞いているとほとんどの方が「洗浄力の強いシャンプーでの洗い過ぎ」や「流し足りていない」という印象を受けます。
強い整髪料を使用していても、しっかりとしたお湯洗い(シャンプー前にぬるま湯でしっかりと髪と頭皮をすすぐこと)と正しいシャンプーで汚れを落とす事ができます。
お湯洗いは、1〜2分かけてじっくり行うとよいでしょう。
シャンプーは、整髪料がついている場合は『2度洗い』が鉄則です。
1度目のシャンプーで整髪料を落とし、2度目のシャンプーでしっかりと頭皮を洗って毛穴の詰まりを取り除いてあげましょう。
また、シニヨンなどの整髪料を使用したセットは、髪の自然な流れに逆らって結んでいるため頭皮には負担がかかっています。
頭皮の負担を減らしてトラブルを防ぐためには、頭皮にとって刺激が少なく、アミノ酸系などのマイルドなシャンプーをおすすめします。
資格:美容師・管理美容師
仕事:サロンワーク全般・まつげエクステンション・ウエディング・出張美容など